ベルト交換は定期的に!
フォルツァMF08を運転時、ツーリング先や通勤時、もしくは大切な人との移動時にVベルトが切れないだろうかと心配になった時がありました。
バイクを所有する方でしたら、通勤時や遠出等でVベルト切れの経験はあるのではないでしょうか?
今回はそんなフォルツァMF08のVベルト交換について調べてみようと思います。
パーツ外しは慎重に、順序にのっとって!
Vベルトの交換は、各パーツを慎重に外すことから始めます。画像のピンクで囲んだステップボード、それにブルーの部分のカウルを取りましょう。慣れてくれば、ステップボードだけでも大丈夫です。
上はフィルターケース
下はプーリーケースです。
このプーリーカバーを外しましょう。
六角レンチを用い、駆動系カバーも取り外します。
フォルツァ駆動系の各パーツについて
無事に、駆動系カバーの取り外しができましたでしょうか。駆動系の各パーツについて確認してみましょう。
左側の駆動部がプーリー
中央のVベルト
右はクラッチアウター
六角ナットの位置決めマークを!
各センターの六角ナットを緩めます。
左のプーリーを取るとベルトがやっと見えてきました!
この感じで右のクラッチアウター、クラッチも外します。
Vベルト回収ミッション完了!
できればこの機会に、パーツクリーナー等を用い内部をキレイにしたいものです。またベルト駆動の為、洗浄剤の残留のないようエアーもしくはきっちり乾燥させることが必要になります。
ベルトの破損ゴミもあれば要回収です。
他のバイクとの駆動部の違い
ここで一息ではありませんが、通常左側のプーリーを分解する際には、ドライブフェイスやウエイトローラーの摩耗を点検します。
ところがこのフォルツァMF08には、ウエイトローラーがありません。
そう、あのウエイトローラーの重さによって、スピードを変更できたハイスピードプーリーのような機構はないのです。
これがFORZA2004年モデルに搭載した、250ccクラスのビッグスクーターで世界初の電子制御ベルト式CVTシステム、Honda Sマチックです。
サーボモーターを用いプーリーを可動させています。
Sマチックシステムの大きな特長は、オートマチック変速のDモードとSモード、さらにマニュアル変速のMモードの選択が可能になった点にあります。
通常のベルトと全然違う
フォルツァMF08のVベルトは、コグベルトのコグ(歯)形状をシングルからダブルに変更されています。
内側と外側にコグがあります。外側はサーボモーター駆動部へ、内側をプーリー側に設定されています。
純正品の品番は:23100-KSV-J12 メーカー小売価格:¥8,750 税別
※メーカーでの交換目安:2万kmに一度の交換となっています。
対応車種 HONDA FORZA/フォルツァ/Z/X/ABS
型式:MF08
分解時は!
駆動系パーツの確認の1つに、クラッチアウターやクラッチシューそれにクラッチとセンタースプリングのチェックもしたいところです。
スクーター類のクラッチは、回転することにより発生した遠心力を利用する遠心クラッチとなっています。クラッチが遠心力により外側に広がることで、クラッチアウターと呼ばれるパーツに回転力を伝達。それによりリアタイヤが回転する仕組みです。
中でもクラッチシューの山がなくなると、クラッチの滑りの発生要因にもなりかねません。クラッチシューのライニング(摩材)の厚さで、使用限度を計測します。
純正品の品番は:22535-KVZ-630
共用車種:/フォルツァ/FORZA/フォルツァSi/FORZA-Si
最初は大変!
もうお分かりだと思いますが、Vベルトの組み込み作業は意外と大変です。
最初のうちはクラッチにベルトを掛けてから、下の画像のようにインシュロック(タイラップ)でロックするのも良いかもしれません。
インシュロック(タイラップ)で
あくまでベルトにキズをつけず、クラッチをはめてからプーリー側への順番で引っかけていきます。
ほぼ完成形です。
プーリー固定レンチやクラッチハウジングが空回りしてしまうのを抑えるためのシザーズホルダーが必要になります。
Vベルト交換が終了したら!
これでフォルツア MF08のVベルト交換が完了しました。
今回の作業を確実にこなすと、これから安心のバイク生活がまた始めれらるという思いや充実感がよぎります。
でも待ってください。本当に最後の作業が1つ残っています。
そう、Vベルトの学習機能をフォルツアに認識させる必要があります。
これはベルト交換によるプーリーの原点だし及びコンピューターのリセットになります。詳しくは、Sマチックシステムの初期化方法に載せています。