全国約40カ所の医療機関で今秋にも提供
2021年8月、光免疫治療の開発・普及を目指す、楽天メディカルの会長兼CEO・三木谷浩史氏である三木谷浩史氏らは、説明会を開催。
これは2021年1月から販売を開始し、日本で条件付きの承認を取得た頭頸(けい)部がん向けの光免疫治療薬「アキャルックス」と、レーザー照射用の医療機器「BioBlade(バイオブレード)」を活用した治療を、全国約40カ所の医療機関で今秋にも提供できるとの見通しを発表しました。
がん光免疫療法承認 三木谷浩史・楽天メディカル会長に聞く
これまでのがん治療とは異なる仕組みで、がん細胞を攻撃する「光免疫療法」の薬などが厚生労働省の承認を受けました。治療法のない患者のがんが小さくなるなど注目を集めています。
この治療法を開発した米製薬ベンチャー「楽天メディカル」の三木谷浩史会長に、がん医療に参入した経緯や今後の狙いを聞いた。【撮影・加藤隆寛】2020年11月10日公開
1億6600万ドルの資金を調達
三木谷浩史氏は、2021年7月には1億6600万ドルの資金を調達し、海外での承認取得を目指したグローバルの臨床試験を進めていることを報告。
さらに次世代の光免疫療法の開発にも取り組んでいることなどを説明されている。
実は、膵臓(すいぞう)がんを患った父親を救いたいとスタートした創薬事業。
三木谷氏は「がん治療のグローバルなフロントランナーになっていく組織づくりに取り組んでいる」とのこと。
小林先生と出会ったのは2013年
三木谷浩史氏が小林先生と出会ったのは2013年。この頃は、まだマウスの実験しかされていなかった。
『あれから8年でよくここまで来た』と評価してくれる人もいますが、個人的にはぜんぜん遅いと思っています。もちろん、人命がかかっていますので慎重にならざるを得ませんが、気持ちとしてはもっとスピードアップさせたい。将来的には、虫歯を治療するみたいに気軽にがんを治せるようにしたいんです」と話す。