新型コロナウイルスに感染
福島県は14日、郡山女子大(福島県郡山市)の職員で、市内在住の70代女性の新型コロナウイルス感染を新たに確認したと発表。
また郡山女子大(福島県郡山市)は、大学側に無断でエジプト旅行をした70代の女性教授が新型コロナウイルスに感染が発覚し教職員の自宅待機及び、31日までキャンパスを閉鎖するとのこと。
3月18日の卒業式は中止となり、学長は怒りをあらわに。
郡山市保健所の見解
3月7日にいわき市保健所管内でダイヤモンドプリンセス号から下船された方1名(県内1人目)が、3月14日に郡山市保健所管内で海外旅行から帰られた方1名(郡山市内1人目)の発症が確認されています。
その後の発表では、郡山市保健所は大学関係者14人を濃厚接触者と認定。
福島県プレス発表分
さらに教授会で半径2メートル以内にいた11人と、研究室で会話した教職員3人の計14人を濃厚接触者と3月15日に認定しています。
また濃厚接触者の14人に自宅待機を要請し、健康状態を14日間の経過観察のようです。その後の結果報告では、この度、3月23日をもって、全員の健康観察を終了しました。となっています。
雇用期間の満了に伴い3月末で退職
エジプト旅行後に新型コロナウイルス感染が判明した郡山女子大の70代女性教授は、雇用期間の満了に伴い3月末で同大を退職しました。
21日までに開かれた同大を運営する郡山開成学園の理事会で報告されました。
非難や嫌がらせが相次ぐ
郡山女子大(郡山市)の70代女性教授が新型コロナウイルスに感染したことを巡り、同大関係者が受けた嫌がらせなどは数十件にも上り、「コロナをまき散らすな」「怖くて外を歩けない」などの苦情の電話が相当数あった模様です。
郡山女子大学(福島県郡山市)では教授の新型コロナウイルスへの感染が発覚したことにより、大学や系列高校などに非難や嫌がらせが相次ぎました。
付属高校では制服中止する事態にもなりました。さらに、職員などの家族が保育所から子どもの預かりを拒まれたり....
大学には「コロナをまき散らすな」などという苦情電話も100件以上あったと聞きます。
こうした未知なる事態への対応にとても苦慮されたと思います。
私の個人的な見解では、大学や学生には何の落ち度もないばかりか、被害者になっております。差別的な敵対視からは何も生まれません。
また嫌がらせをする行為自体が、加害者の行為となります。被害者側の精神的な負担を察してあげてください。
2日以上地元を離れる際は事前の届け出が必要
実は学長が怒りをあらわにしたのは、大学側に無断でエジプト旅行した点。実は郡山女子大では、出張や旅行で2日以上地元を離れる際は事前の届け出が必要となっていました。
状況説明によりますと、帰宅後の2日以降に下痢やせき、発熱などの症状が出て、13日に帰国者・接触者相談センターに相談し14日に陽性が判明。現在は病院に入院中で軽症という。
この女性教授の行動経路を時系列で確認をしてみます。
2月21日〜3月1日
エジプトをツアー旅行で訪れ、ナイル川でクルーズ船を利用。
3月2日以降
下痢やせき、発熱などの症状が出始める。
3月4,5,6日
大学に出勤。
3月9日
大学に出勤。37.7度の発熱がある。
3月10日
近所の大型店舗で30分程度買い物。
3月13日
帰国者・接触者相談センターに相談。
3月14日
陽性が判明し、現在は病院に入院中で軽症。
予定していた370名の卒業式
郡山女子大webより引用
ここで浮上するのが、卒業式には大学院生も含め、約370人が参加する予定だったという点です。参加予定の卒業生のなかには何か月も前から記念の袴を準備されていたり、何よりも式を待ち望んでいた学生や保護者が気の毒でなりません。
郡山女子大学
昭和22年の創立から一貫して女子教育の向上と「尊敬・責任・自由」を教育目標に掲げています。
大学設置 1966年
創立 1947年
学校種別 私立
設置者 学校法人郡山開成学園
本部所在地 福島県郡山市開成3-25-2
学部
家政学部研究科 人間生活学研究科
参考資料
2020年 偏差値・入試難易度 BF - 35.0
センター得点率40%
35.0 〜 BF家政学部人間生活学科
BF家政学部食物栄養学科
※BF=ボーダーフリー
■学費
家政学部人間生活学科 入学金:25万円 年間授業料:71万円
家政学部 食物栄養学科 入学金:25万円 年間授業料:71万円
郡山女子大学オープンキャンパス2019
郡山女子大学、学校紹介
法人名学校法人
郡山開成学園(創立昭和22年4月22日)
所在地福島県郡山市開成三丁目25番2号関口 修設置学校
●郡山女子大学大学院
修士課程 : 平成4年4月
博士課程 : 平成8年4月
●郡山女子大学
昭和41年4月
郡山女子大学短期大学部
昭和25年4月
●郡山女子大学附属高等学校
昭和32年4月
●郡山女子大学附属幼稚園
昭和30年4月
教職課程の資格取得
四年制の場合は下記の通りのようです。
教職課程中学校教諭一種免許状 家庭:人間生活学科
高等学校教諭一種免許状 家庭:人間生活学科
栄養教諭一種免許状 栄養教諭:食物栄養学科
特色ある教育施設・設備の整備
安心安全なキャンパスの整備(耐震化率100%)
太陽光発電設備 80kW設置
バリアフリー化(トイレ・エレベーター等)の促進
マグネシウム蓄電池の設置
取り組みの内容
ノート型PCを全学生に貸与。平成26年度入学生よりタブレット端末を貸与。
SDGs、「持続可能な開発目標」講演を郡山女子大学附属高にて開催
教室の窓ガラスが全滅
30日午前8時55分ごろ、郡山市島の飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」が大爆発。
改装工事中で店内にいた仙台市太白区、会社員古川寛さん(50)が死亡しました。
この大規模な爆発事故は同じ郡山市内にあります郡山女子大学附属高校にも被害が及んでいました。
佐々木貞子校長:「9時ごろ突然、大爆発。教室の窓ガラスが全滅だと。ガラスを浴びた生徒もいると」とコメントしています。
別の学校の生徒さんの中には過呼吸に見舞われた子もいるようです。
一刻も早い原因の究明を望みます。
近隣で発生した爆発事故に伴う生徒の下校について
2020.07.30 郡山女子大学附属高校 お知らせ
郡山市島地区で発生した爆発事故の本校の被害についてお知らせします。全学年の生徒たちが到達度テストの時間中、教室の窓ガラスが爆風で約40枚割れました。幸い、生徒たちにケガがなく安堵しております。
しかしながら、極度の震えや過呼吸を訴える生徒もおり、教職員が心のケアにあたっております。
つきましては、テストを続行することは難しい状況にあり、保護者と連絡がとれ帰路の安全が確保された順に11時以降下校させることと致しました。保護者の皆様のご協力に感謝申し上げます。
なお、学校周辺の皆様におかれましても、お気をつけて過ごされますようお祈り申し上げます。
経済的損失
米国立アレルギー・感染症研究所提供
コロナウイルスによる影響を考えた時に実際に発生するのが、経済的な損失です。今回のケースでは卒業式は主な焦点になりますが、想定される美容院やレンタル衣装、お花屋さんや式場撮影カメラマンや関連イベント(謝恩祭や2、3次会の飲食店)も該当するでしょう。
細分化するとまだまだあると思いますが、自粛ムードのなかせめて卒業式だけはという思いもあっただけに残念です。
他県で確認された感染者と同じエジプトツアーに参加
実はこの郡山女子大の70代女性は、静岡県内3人目の感染者と同じ2月21〜28日のエジプトツアーに参加していたことが判明。
静岡市清水区の60代女性はツアー中から下痢の症状があり、帰国後は市内のスーパーや医療機関、介護施設などを訪れていました。
静岡市は厚生労働省から情報提供を受け、3月11日に健康観察を開始。12日のPCR検査で陽性と判明して同日、入院した。下痢は続いているが容体は安定しているという。
ちなみに同居する父親は陰性です。
静岡市清水区の60代女性の行動
2月28日は成田空港着後、空港駅午後7時12分発大船駅行き成田エクスプレスに乗車。東京駅から東海道新幹線の同8時26分発こだま687号13号車後方に乗り、同9時50分に静岡駅着後、すぐに東海道線上り列車に乗り換えた。清水駅からはタクシーで帰宅した。市は鉄道各社に消毒を依頼した。
女性は帰国してから3月11日までに市内のスーパーを10回訪れ、2日と3、5日は二つの病院で受診。6日は介護施設、10日は総菜店も訪れた。
濃厚接触者の定義
濃厚接触者とは?
濃厚接触者について、国立感染症研究所は下記のように定義しています。
参考資料として確認してください。
●「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。
・患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
・適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者
・患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
・その他:手に触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者(患者の症状などから患者の感染性を総合的に判断する)。
感染が疑われる方については、PCR検査の実施を決定した時点でPCR検査結果の確定前に保健師が、症状出現後に接触のあった方や接触内容を調査します。さらにPCR検査陽性となり患者(確定例)となった時点で、保健所長が「濃厚接触者」に該当するかどうかを判定しています。
保健所は濃厚接触者に対して14日間の健康観察を行い、その間の外出は自粛していただくとともに、期間中に症状が出れば速やかにPCR検査を行うこととしています。
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女性教授は一人暮らし
今回の問題の教授は、帰国後に発症した状態で4日間も教授会に出席し、全教授陣が感染している可能性が濃厚であったため卒業式を欠席せざるを得ないと考えます。
この女性は、近所の大型店舗で30分程度買い物をしマスクを着用していたと報告されています。行動範囲内の大型店舗として、ザ・モール郡山店、イオンタウン郡山があげられます。距離的には大学からはそれぞれ車で7分、11分となっています。
これらのことから、このエリアで感染の疑いのある方もしくはそれなりの自覚症状から心配な方は下記の公的機関に相談されてみるのも良いでしょう。冷静な判断と行動、それに予防に関する知識を共有しましょう。
時間の経過とともに
今回、コロナに関する内容を記しましたが、ネット上やSNSでは誰?氏名や自殺?というような論調が数多くみられました。
実際、コロナ感染者のプライバシーを暴き立てて責任を追及する論評も数多く記載されています。確かに教授側に落ち度はあったでしょう。
しかし人を裁く権利というのは、ちょっと違うように思えます。
ネット上にあの人では?というような仮想論は検索されることにより、さらに広がり、拡散されることで真実味を帯びてくるでしょう。
ネット市民による冤罪扱いにもなりかねません。
もう一度、特定の人物・学校などに対しての報道のあり方を見つめなおす事が必要だと思います。
新型肺炎相談窓口
厚生労働省の電話相談窓口
0120-565-653 (午前9時〜午後9時、土日・祝日も対応)
都道府県などによる相談窓口
https://www.kantei.go.jp/jp/pages/corona_news.html