73億円の赤字見通し
牛丼チェーン大手の(株)吉野家ホールディングス(東京都中央区)は7月28日、新型コロナウイルス感染拡大による店舗の休業などが響き、2021年2月期第2四半期(3〜8月)の当期利益について73億円の赤字見通しを発表。
さらに売上高の回復状況によっては最大150店舗の閉店も明かに。
吉野家は、テイクアウトとデリバリーに対応しやすい業態でしたが、既存店売上高は前年同期比6.3%減となり、不採算店の閉鎖を進めて収益改善を図りたい考えのようです。
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150店舗内訳
吉野家ホールディングスが閉店を予定している150店舗の内訳は、牛丼の吉野家以外にも「はなまる」(うどんチェーン)や「京樽」が傘下のすしチェーンも含まれています。
・「吉野家」(牛丼チェーン)は国内40店と海外50店の計90店
・「京樽」が傘下のすしチェーンも含め国内の30店
・「はなまる」(うどんチェーン)は国内外の30店
グループ店舗数
新型コロナによる緊急事態宣言中も、吉野家はテイクアウトや冷凍牛丼などによりかなり健闘はしていたものの、商業施設内の店舗が多いはなまるうどん、京樽の影響が大きかったことを物語っているようです。
最終的な損益は90億円の赤字予想
また、来年2月までの1年間の業績の予想も、売り上げは1723億円と前の年に比べて20.3%減少し、最終的な損益は90億円の赤字になると厳しい見通しを示しています。
さらに会社では業績悪化を受け、ことし9月からの半年間、役員報酬の減額が決定しています。
キャンペーンを実施し客数回復を狙う
吉野家は、店内飲食獲得のための商品導入やキャンペーンを実施し客数回復を狙うほか、仕入れコストの低減を含む全社的なコストダウンを実行し、業績回復をしていくとしています。店舗売り上げが減っても利益を出せる構造にする」とも述べています。