1978年から43年間生産
1977年の東京モーターショーで「来春発売予定」とされた単気筒の軽快なスポーツバイクは、1978年3月にSR400として初登場。
1978年から43年間に渡って生産が続き、非常に多くのライダーから好まれたヤマハ「SR400」「SR500」。
重厚でクラシカルな外観とは裏腹に、車両重量も軽く、またハンドル操作性のしやすさから、女性ライダーからも人気も高くトータル的に高い操作性を誇るこのバイクは、間違いなくヤマハの歴史に残る名車といっても良いでしょう。
2021年1月に発売された「SR400」ファイナルエディションとファイナルエディションリミテッドは、注文が殺到し、現在は新車価格の倍以上のプライスタグを掲げる販売店もあるほどです。
今回は、ロングセラーモデルとして愛されつづけるSR400について調べてみようと思います。
排ガス規制によって一時は生産終了
ネオクラシックであり、愛されつづけるSR初期型はディスクブレーキでした。こう記すと驚く方もいるのではないでしょうか。
実はSRの人気が出始めたのは1985年モデルと言われ、販売台数も多く、モデルサイクル及び販売期間が長かったのが形式1JRのSR400となっているのです。
SR400(1JR)の登場は、過去のモデルとはいくつかの点で変更がありました。
フォークブーツを新たに採用したこと、ディスクブレーキからドラムブレーキに、またタンク容量も12リットルから14リットルへ大容量化へとかわり、ツートンカラーとバックステップ化となります。そうそうフロントホイールが、19インチから18インチにもなりました。
SRならではの独特のシングルの鼓動や、カスタムの楽しさ、リアルクラシックであり続けることなどは、ヤマハ SR400の個性でもありある種のブランドでもあると思います。
低・中回転域での力強い鼓動感
1978年3月に発売されてから43年間、いくつかの形式にモデルチェンジされましたが、1978年型も2021年型も本質的には変わっていません。
少し前傾された空冷4ストローク単気筒エンジンが搭載され、排気量は399ccであることやボアストロークは87mm×67.2mmで設定されていることがあげられます。
ビッグシングルならではの豊かなトルクと、低・中回転域での力強い鼓動感と表現できるかもしれません。
2H6
モデルライフから
歴代のSRを形式的に表記するといくつかに分類できます。
1978年3月からの2H6、1985年の1JR、2001年のRH01J、2009年のRH03Jと大きく4つに分類できます。
1JR
RH01J
RH03J
ここでSR2生産終了までの主な経緯を見てみましょう。43年間の推移の中で幾度かの生産中止が報告されています。
2008年 排ガス規制によって一時は生産終了しましたが、2010年モデルにインジェクションを搭載し再び復活します。
2017年 排出ガス規制の強化に伴い、再び生産が終了。しかし翌2018年11月には、規制適合モデルが再々デビューし、現役モデルとして新車ラインナップに復帰します。
2021年3月 「ファイナルエディション」と1,000台限定の「ファイナルリミテッド」が発売され、平成32年(令和2年)規制に適合することなく、モデルライフが終了します。
これからも続くべき名車
幾度かの生産終了を乗り越え、これからも続くべき名車と考えていた人も多かったのではないでしょうか。
継続していたモデルが止まってしまうのはとても残念です。
あの単気筒ならではの心地よい振動や、デコンプ機能が付きのキックスターターなど、SR400には愛着のある個性がふくまれているのも事実でしょう。
またいつかを望みます。
タイプグレード名SR400
エンジンタイプ 空冷4ストロークSOHC単気筒
排気量399?
最高出力18kW(24PS)/6500rpm
最大トルク28N・m(2.9kgf・m)/3000rpm
燃料タンク12L
始動方式キックスターター式